日日平安
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酒の日記
 気がつくと身の回りに酒瓶が増えている。例えば沖縄のホテルの部屋で飲もうと買った泡盛なんかはまず飲まないで持ち帰る。外の店で飲み倒してしまうからだ。
 だから我が部屋には手を伸ばすとどこかに酒瓶がある。氷だけグラスに入れてPCのある部屋に向かえば足元に空けかけの泡盛三種、ビデオのある寝室には枕元に友人のイタリア土産のグラッパと黒糖焼酎。台所の冷凍庫にはラムとジンとウォッカ。グラッパ以外は、どれもどこか行ったときの余りばかりだ。
 並べてみると、沖縄・奄美・イタリア・キューバ・イギリス・ロシア……と、何か足りない。
 だからというわけではないが、最近、常温日本酒を試してみようと日本酒の一升瓶を常備するように心掛けるようになった。じつは「食中酒」としての焼酎に少し違和感を持ちはじめており、また「冷や」で飲む日本酒の味わいにもちょっと首を傾げていたこともあり、何かの本に書いてあった「常温」で飲む日本酒をいろいろ飲ってみようと考えたのである。まあ、余りモノばかりの酒で寂しかったというのもある……。
 というわけで、この夏の三本。 

○義侠 えにし(山忠本家酒造株式会社)山田錦60%精米

 義侠は東京に来た初期に早稲田の某飲み屋で出会った酒で、この手の酒を飲んだら最後、あまり他の日本酒が飲めなくなってしまったきっかけになった酒。穀物系と果実系のアタックとでもいうか、チョコフレーバーとバナナフレーバーといおうか、いまでもよくわからない複雑な旨味があった。
 ただこの酒は燗上がりのする酒として造っているので、それっぽい味わい。バナナの風味がいい。愛知県海部郡の酒。

○蓬萊泉 可。(関谷醸造株式会社)チヨニシキ55%精米

 奇しくも愛知県のお酒。これは僕が住んでいた豊橋に近い奥三河の酒で、学生時代、安温泉といえば鳳来寺山の湯谷温泉となぜか決まっていていろんなシチュエーションで泊まりにいったのだが、そのすぐ近くで造っている。
 銘柄としては有名で、「空」や「吟」は地元のプレミア酒。「空」などは確かに非常に旨いのだがなかなか手に入らなく、高価。
 というわけで「可」を購入、これは常温よりも冷やで飲もうと夏の房総ツアーに持っていって女性陣に人気を博したが、それがもとでぐでんぐでんに。迷惑酒になってしまった。
 ので、テイスティングなし。

○開運 ひやづめ純米(株式会社 土井酒造場) 山田錦55%精米

 またもや東海というか、静岡の酒。別に選んだわけではないが。
 こだまが停まることしか知らなかった掛川の酒。あのあたりは見るからに米や水がよさそう。まあ、お茶の産地だし。
 その水の旨さが活かされている酒とでもいえばいいだろうか。テイスティングについて多彩な表現手段を持てないアタシが憎いが、開栓後も味わいの持ちがよかった。今年の夏は豆腐と寿司と日本酒ばかりだった。
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