絵日記 日日平安 「ロッキー・ザ・ファイナル」
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「ロッキー・ザ・ファイナル」

 ポスター、チラシをみて「おい、フレディじゃん」といったアナタは正解。これはまずQUEENの「MADE IN HEAVEN」のフレディ像のパロディである(?)。
 だいたい、生年月日が、スタローンは1946年7月6日、フレディは同年9月5日。まあ、パロディかどうかはじつは不明だが、「ロッキー」やクイーンで青春を過ごしたこちら側の人間としては「シンクロ」してもおかしくはない。
 で、「ロッキー」の6作目。連日「ロッキー」シリーズをテレビでやっているのだが、シリーズで映画として評価できるのは「1」(アメリカンドリームを掴み取る)と「3」(成功に慢心していた自らを取り戻す)くらい。だが、このシリーズの何がおもしろいかというと、「アメリカ」という国家といろんな意味でリンクしていることだ。

 「ロッキー4」は「ランボー2」と同様に反ソ。憎っくきソ連を「正義」のアメリカがやっつける。夏には反ソデーてなものだ。あまりにマンガ的展開で古くさくてバカバカしいが、アメリカが自信を失っているわりには力をふるっていたころの映画だからここまでやれた。
 「ロッキー5」はソ連も崩壊して、その楽しいバカバカしささえ失っているアメリカ人の自問自答の作品。

 では「ロッキー6」つまり「ロッキー・ザ・ファイナル」とは何か。「団塊の世代」の応援歌みたいなノリになっているが、アメリカで「団塊の世代」は関係ない。スタローンのネタ切れ企画かもしれないが、それもどうだか。関係ないが「インディ・ジョーンズ4」も還暦過ぎたハリソン・フォードがやる。「ダーティハリー4」のクリント・イーストウッドもまるで「ハリーとトント」だったが年齢は関係ない。

 「ロッキー6」は、鎮魂歌だ。誰の? もちろん、死んだ人の。
 関係ないが、ポール・マッカートニーの妻・リンダはとっくに亡くなってポールは再婚、その妻とも離婚して慰謝料何十億の世界。現役バリバリである。
 ロッキーの妻、エイドリアンも「ファイナル」では亡くなった設定。「ロッキー」シリーズを支えたのは、じつはエイドリアンのキャラクターだ。なんだかんだいって最後は夫唱婦随というのが「ロッキー」のテーマだったから。
 だから、エイドリアンがいない「ロッキー」にはもうテーマはない。天国の世界だ。ありえないことを、ありえないストーリーで描く。エイドリアンも死んだ、リンダ・マッカートニーも死んだ、でも「おれは元気」。

 だが、そこはじつは天国の世界。夢の世界だ。

 だから、「ロッキー・ザ・ファイナル」のポスターは、フレディ・マーキュリー像なのである。
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[ 2007/04/24 00:44 ] 映画 | TB(0) | CM(0)
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