絵日記 日日平安 2017年12月
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「セトウツミ」(ドラマ)

 秋のドラマで一番は「セトウツミ」。深夜のドラマで、主人公の高校生二人がただ河川敷で話しているというだけの設定だが、これが素晴らしかった。

 一人は喧嘩をしてサッカー部を飛び出してしまい、やることがないので河川敷に毎日来てしまう高校生・瀬戸で、もう一人は塾までの時間をつぶすために来ている、最初から孤独をまとった、友だちも少ない高校生・内海。二人が毎週、ボケと突っ込みをしているあいだに、そこに来るこれまたいろんな孤独な、でもそれをそう不幸ともあまり思っていないような人たちが行き交う。

 そういえば高校時代、そういうはみ出し者同士が集まって8ミリ映画を撮影したのが、高校の近くの河川敷、というか「河原」だった。堤防の上は同じ高校の「勝ち組」たちが別世界の住人のように通り過ぎるのもまったく同じ。堤防から少し降りた場所がまさに「異空間」で「逃げ場所」だったのであり、ただその逃げ場所はそんなに不愉快でも卑屈にもならない場所だったところまで似ている。
 ただ、被差別民を「河原者」とはよく言ったもので、田畑でもない、税金もかからない「河原」が、現実社会にそぐわない者たちの集まる場所になるのは中世から変わらないのかもしれない。

 で、ドラマの話に戻るが、瀬戸は体育会系の一見単純なアホ(関西弁のドラマなのでニュアンスは「アホ」でいい)にみえるが、ドラマ中の女の子のセリフによれば、「内海は勉強で競争してばかりで自意識でがんじがらめになっている」「だから自意識から解き放たれた瀬戸に自分を投影している」というのが二人のキャラで、でも瀬戸は自意識から解き放たれてるようにみえても別に「アホ」でもない。

 その二人に絡む女の子たち、友だちのいない同級生、河川敷でピエロ芸の練習をしている男、近くに入院している女の子、そして猫……すべてがおかしなボケと突っ込みの合間に自らの自意識の中でもがいていて、ちっとも河原の上には行けない。そんな構図で迎えた最終回(10、11話)があまりに「どんでん返し」で驚き、さらに涙なしではみられないのだが、そこは実際にドラマをみてほしい(1月7日24時35分からBSジャパンで再放送)。

 久しぶりに何度もみたいドラマだった。(管理人)
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[ 2017/12/28 00:53 ] ドラマ | TB(0) | CM(0)
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