絵日記 日日平安 2013年10月
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夢中さ君に -ゲンゴロウの銀塩日記 vol.146-

前にも書いたが、高校の頃はなぜか管理人さんの部屋に入りびたりで、時々忍び込んでは勝手に本棚のマンガを読んでは時間を潰していた。今にして思えば、歴とした不法侵入だけれど、なぜか家族の方々、みな寛大で正面きって咎められたことはなかったっけ。
 確かベットの横にそのままマンガと赤川次郎、ソフィーの世界とかがあり、僕は当時あだちみつるが少年ビックコミックに「みゆき」を連載していた時代もあって、そこにとびとびにあった尾瀬あきらの「初恋スキャンダル」が等身大で好きだった。だって「みゆき」みたいに血の繋がっていない兄弟が一つ屋根の下になんてありえないだろう。
 「初恋スキャンダル」自体は他愛もない幼馴染が恋愛に進んでゆく過程を、友人リーの退学や部活を通じて中大人として巣立ってゆくものだったが、その中で脇役の友人がデートする場面で、いつも聴いている音楽が「オフコースやチューリップのくせに」みたいなセリフがあって、あの時、なぜか強烈に意識した。大体、あの頃、僕の知っているチューリップというのは、酒盛りの時に管理人さんが歌う「酒はのめのめ、のめー」だの、僕に諭すときにいう「わがままは女の罪、それを許さないのは女の罪なんだぞ」とイコールでろくなもんじゃなかった。果ては、「今だから」を唄うときに財津のフレーズのところで、管理人さんが妙に野太い声で歌うもんだから、結局、今に至るまで、そんなに深く入らないまま。
 で、日曜日が財津のコンサートであった。10年ぶりくらいに嫁さんといったけれど、曲を知らないのと、客がどれだけ入っているのか、が不安材料で、大して大きくもない越前市文化センターの大ホールの1/5が空席のままである。これはまずい。
 この間のチューリップは福井市だったから、マシだったか、でもヤスさんの時はひどかったしな、と考えているウチに始まる。最初の曲は洋楽だから知らない。もっとも全部知らないけれど、「セプテンバー」、「ストーブ」、珍しく「柱時計は十時半」、でもあんまり盛り上がらないな、と思っていると、財津さんが「人はいますか、みんな私に好意持ってますか」と冗談できく。そこで僕は「好意持ってるぞ」と叫ぶ。財津さんは「男の人が1人いますね」とうそぶく。
 そして、盛り上がらないまま何曲かやったあとに、「切手のないおくりもの」を会場のみんなで練習して唄う。ここらでやっと本領発揮である。「私からあなたへ。。。」うーんこれも財津さんの歌だったか。知らなかった。
 そして、次が何と、名曲「夕陽を追いかけて」である。まさかこの歌を越前市で聴けるとは、感動しているうちに、「Wake up」で大いに盛り上げて、「心の旅」だ。会場全員、いや年寄りは立ってなかったけれど、立ち上がって唄う。そして、また洋楽でラスト。聞いたことのある有名な曲なのに題名が分からない。悔しい。
 そしてアンコールでは即座にみんな立ち上がった。そう、管理人さんでおなじみのフレーズ。「わがままは男の罪~」、虹とスニーカーの頃だ。嫁さん放っておいて大絶叫である。
 そしてラストは表題の曲だ。

 神様がきっときっと間違えて
 天使の君を 地上に降ろしたんだね
 君のすてきな 胸のふくらみが
 揺れ動くだけで 僕は狂いそう
 
 夢中さ君に 僕が生まれてはじめて
 出遭った素晴らしいこの恋よ
 素晴らしいこの恋よ


 思えば、あの管理人さんの部屋に入り浸っていた頃、好きな人の胸を見たいとか、手を握りたい、とか、ありとあらゆる思春期の妄念を、これほどさわやかに唄った歌はあったろうか。気づかないうちに、「初恋スキャンダル」のように、僕のそばにありながら、こぼれていったチューリップの歌、今、ここにある。(ゲンゴロウ)
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[ 2013/10/30 19:16 ] 銀塩日記 | TB(0) | CM(0)
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