圧倒的におもしろい。時代小説・歴史小説は、司馬遼太郎、吉川英治など若干読んでみたが肌が合わず、山本周五郎だけはむさぼるように読んだ。隆慶一郎も昔から評判だけは聞いていてまだ読んでいなかったのだが、これは傑作である。
名刀工・源清麿に師事した鬼麿が、亡き師の名誉のために師匠の残した「数打ちの駄刀」を切り捨てるために全国を廻る。それだけの話だが、各話(短篇集である)に盛り込まれるエピソードが非常に深く、その魅力に引き込まれる。
鬼麿の出自がサンカだったり、他にも海人、運送業者、歩荷、鉱夫、船乗りなど「非農業民」であり「自由民」「道々の輩」「公界の者」が多々登場するところがいわゆる時代小説と一線を画しており、「網野(善彦)史観」に沿った小説ともいえるが、それは文庫の解説に任せることとして、それら「自由民」たちはまさに生き生きと描かれており、これがいまの日本から失われてしまっている一番重要なことなんだ、ということをまさに実感する。
早世した作家なので作品は少ないが、ひさびさコンプリートしなければいけない作家をみつけて嬉しかった。(管理人)
名刀工・源清麿に師事した鬼麿が、亡き師の名誉のために師匠の残した「数打ちの駄刀」を切り捨てるために全国を廻る。それだけの話だが、各話(短篇集である)に盛り込まれるエピソードが非常に深く、その魅力に引き込まれる。
鬼麿の出自がサンカだったり、他にも海人、運送業者、歩荷、鉱夫、船乗りなど「非農業民」であり「自由民」「道々の輩」「公界の者」が多々登場するところがいわゆる時代小説と一線を画しており、「網野(善彦)史観」に沿った小説ともいえるが、それは文庫の解説に任せることとして、それら「自由民」たちはまさに生き生きと描かれており、これがいまの日本から失われてしまっている一番重要なことなんだ、ということをまさに実感する。
早世した作家なので作品は少ないが、ひさびさコンプリートしなければいけない作家をみつけて嬉しかった。(管理人)

