絵日記 日日平安 2010年11月
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14年前のビデオを初めてみる

「フォー・ザ・ボーイズ」(1991年・米)
 1996年ごろ、僕のいろんな秘蔵のビデオを貸していた女の子がくれたセルビデオで、「別に思い入れがあるって映画じゃないけど、いつも貸してくれるからお礼に」って理由があまりにつまらなくてこの14年、結局一度も見なかった映画。見られなかった映画も不幸だが、なんでそんなよそよそしい理由でくれたのかがいまだに不明。1年後くらいに「あれ、まだ見てない」と言ったとき、「別にそこにあったから渡しただけだから」とよりつまらない答えが返ってきた。わざわざ言わなくてもいいのだが。うーん。

 そんな仕打ちにもめげず(笑)、なかなかいい映画だった。アメリカの赤狩りや戦場への慰問ショーに対するいろんな考えも巡るのだが、そしてラストの「あっさりハッピーエンド」への疑問も巡るのだが、やっぱりこれが「ジャスト、アメリカ人、アメリカ映画!」なのだろう。とっくに正論の怒りは感じなくなっており、上質のエンタメとして評価する。もう、アホなアメリカ人にも愚かな中国人にも疲れた。好きにしてください、という感じ。

 あっ、彼女はその「しらけた感じ」を言いたかったのか、おれに(笑)。

 ベット・ミドラーが上手い。

『映画が目にしみる 増補完全版』小林信彦(文春文庫)
 この人もアメリカのアホさにはいい加減あきれている人だが、それでも「良きアメリカ」を想い、いまでもまっとうなアメリカ文化をきちんと評価している。
 この文庫は「中日新聞」連載のメディア評の中から映画評を再編集したもので、筆者の長いコラム史からいえば最新の、2000年代からのもの。新作と旧いものが交互に出てくるのがいい(つまり新作だけのレビューではなく、過去の映画の評価もしつこく続けている)。

 この時代に特徴的なのは、クリント・イーストウッド監督作品ニコール・キッドマン出演作である。この二人に著者は絶対的な評価を与えており、逆にいうとこの二人しかいないところが現代ハリウッドのレベルともいえる。イーストウッド監督作品も飛び飛び、ニコール・キッドマンにいたっては、「遥かなる大地へ」「アイズ・ワイド・シャット」しか見ていないが、それもわかる気がする。

 ビリー・ワイルダー、エルンスト・ルヴィッチ、ヒッチコック、黒澤明、成瀬巳喜男、笠原和夫あたりが繰り返しでてくるのも小林信彦の好みで、こっちはもちろん「旧いもの」のほうであり、僕にしてみればこちらのほうが親しい。だが、紹介されていた「ヒズ・ガール・フライデー」(ハワード・ホークス監督)なんて慌ててDVDを注文したくらいで、まだまだ見なければいけない映画はたくさんある。

 映画以外にも、「彼女が死んじゃった。」というドラマで香川照之を評価し、

「木村佳乃はどの舞台、ドラマでも、なにか、ぴったりこない。それを逆用して<誰とでもすぐに寝る、ものを考えない女>に設定したのが面白い」

というのがまったくその通りだったりで、相変わらずこの人の俳優をみる目は侮れない。ともかく映像メディア好きは必読。(管理人)
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[ 2010/11/30 12:20 ] 映画 | TB(0) | CM(4)
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