絵日記 日日平安 2009年07月
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ついに登場『藤子・F・不二雄大全集』 -好日読書 vol.54-

 ご機嫌いかがですか。読書一郎です。

 『藤子・F・不二雄大全集』の刊行が始まりました。

 「藤子・F・不二雄の全作品網羅を目指す」という一大企画。これまで、巨大すぎて全貌がつかめなかった藤子・F・不二雄=藤本弘の圧倒的才能が初めて一望できるようになるわけです。

 ウィキペディア(2009.7.27)によると、代表作『ドラえもん』は全部で1345話。
 天才・星新一のショートショートが1001編。それをはるかに上まわります。
(そして『ドラえもん』以外にもすごい量の作品があります。)

 『ドラえもん』は、星さん同様、シンプルな形式のアイデアストーリ-。「ドラえもんがひみつ道具を出す」という限定された展開の話です。むろん、狂気、殺人など扇情的な題材はほとんどありません。
 「小学1年生」~「6年生」の学年誌6誌に、月1回(すべて別々の話/グレードをかえて)連載して20年。「駄作」と呼べるものはほとんどなく、何というか人間業とは思えないような圧倒的才能です。

 山下達郎がテレビ(声だけの出演)で、手塚治虫を「われわれの世代の基礎教養」と呼んでいましたが、昭和40年以降くらいに生まれた人にとって、藤子マンガはまさしく「基礎教養」だったと思います。

 もちろん私(昭和43年生まれ)も例外ではなく、学年誌は毎月読んでいましたし、「コロコロコミック」(創刊号は「ドラえもん200ページ」)も熱心に読みましたし、てんとう虫コミックスも熟読しました。

 手塚マンガも好きでしたが(私は『BJ』『火の鳥』がリアルタイムの世代になります)「説教くさい」「嘘っぽい」と感じる部分もありました。(手塚先生ご自身が「お子様のために」とおっしゃっています)
 藤子マンガには大上段なところ、偉そうなところがありません。ドラえもんがどんなにヒットして巨大な作品になっても、この「庶民性」はかわりませんでした。

 今回の全集、とにかく編集がすばらしい。『ドラえもん』は学年誌という特殊な発表形態だったので、最終回も学年別に何種類かあったりするのですが、それらも全部読めます。「学年繰り上がり収録」という並べ順もとてもいいと思います。

 全集として、史料価値にも配慮がされています。(ここが手塚治虫漫画全集とは違うところ)
 「ヘリトンボ」というひみつ道具は、いつのまにか「タケコプター」に名前が変わってしまい、現在のコミックスの表記も「タケコプター」ですが、この全集ではちゃんと「ヘリトンボ」に戻っています。このほか、各種配慮で変えられたセリフも、可能な限り元に戻してくれているようです。

 「封印作品」として知られる『オバケのQ太郎』も復活しました。
 オバQが「封印作品」というのは私にはまったくピンとこないのですが、ずっと読めなかったのですね。
 私が愛読したのはてんとう虫コミックスの「オバQ傑作選」全6巻。(親戚の家で虫コミックス版をチラッと読んだ記憶がありますが・・)
 今回発売された第1巻36話のうち、読んだことがあるのは7つだけでした。
(残りの29話はその頃すでに読めなかったのです)現役作品として読むとちょっと古めかしい印象で、復刊されなかった理由はその辺にもあるのかもしれません。
 とにかくオバQがいてくれる、というだけで何となく安心してしまうのです。

 蛇足ですが「藤子・F・不二雄」「藤子不二雄A」というのは、私個人的にはどうしてもなじめない表現です。
 ビートルズの作品が「レノン-マッカートニー」であるように「藤子不二雄」は「藤子不二雄」でいいのではないか-と今さら言ってもどうしようもありませんが・・

 藤本先生の巨大な才能をもってしても、安孫子先生がいなかったら『オバQ』はもちろん『ドラえもん』も生まれなかったのではないか、と私は勝手に思っているのです。(読書一郎)
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[ 2009/07/28 11:23 ] 好日読書 | TB(0) | CM(2)
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