絵日記 日日平安 2008年12月21日
FC2ブログ
2008 11123456789101112131415161718192021222324252627282930312009 01
月別アーカイブ  [ 2008年12月 ] 

蔵出し本、ふたたび vol.6

 ドラマ「流星の絆」も終わったので、週末「白夜行」を見直した。11話12時間。たまになんにも考える力がないときはこうやってドラマを一気にみることがよくある。が、何回もみるに耐えるドラマもなかなか少ない。そのなかでもこれは何度みても見応えがあり、また「人間の普遍」が散りばめられていて、見直すたびに新しい「発見」がある。それくらい詳細に作り込まれている。細部に神が宿るというが、まさにその通り。「流星の絆」と同じく、原作とはものがたりのアプローチがかなり異なっているのだが、その脚色の力、凄みは改めて感心する。

『自由を考える』東浩紀・大澤真幸
 段ボールから出てきた本。だいぶまえに京都に出張に行ったときに在京都の友人に勧められたので、すでに3、4年前か。でも中身はまったく古びていない。

 「セキュリティ」や「便利さ」を名目に、システムによって自由がどんどん奪われているのはいつも実感する。たとえばPASMOや電子マネーなどがいまではその代表で、どんどん僕らの「行動」を簡単に把握することができるシステムになりつつある。ウェブサイトの登録しかり、マクドナルドのイスの固さや、建物の設計におけるトイレの位置まで、人の行動は別に規律しなくてもかんたんに環境によって「管理」できる。

 この本では、そういったことに、きちんと人文的な「概念の作業」をしていくことの重要性が語られる。たとえば、いままではそれらの「環境管理」に「何かイヤな感じ」があっても、「便利(安全)になるんだからいいじゃないか」といった理屈には対抗できなかった。せいぜい、「キセルする自由」や「相手に電話番号を告知せずに電話ができる自由」くらいしか見つからないから、どんどん「管理」が進む。でも、それをやられっぱなしでいてはいけない、きちんと論理を組み換えていかなければならない。まったくその通りで、いろいろと目が覚める本である。

『一神教VS多神教』岸田秀
 これも古い。だいぶまえに仕事でエジプトの歴史を勉強したときに買った本。途中までしか読んでなかった。

 世界観や価値観をめぐる争いは、損得や利害で争うことと違い、負けると「自我」が崩れる恐れがあるから血みどろの争いになる。これまでの争いは、そんな「一神教」的価値観のためだ。ものの考え方の善悪や正誤についてさえ争わなければ、残虐で破壊的な争いはなくなる。それは「多神教」的価値観である。

 といった趣旨で、これもまたまったくその通りだ。だいたい、個人レベルでも世界観や価値観を、つまり自我を(一神教的に)押しつける人は醜い。でも、仕事や会社や社会の現場だと、この一神教を押しつける人が意外に多いのも事実。

 という卑近な例を挙げなくても、世界はいまだに一神教で破壊されつつある。
スポンサーサイト



[ 2008/12/21 19:25 ] | TB(0) | CM(0)
プロフィール

倉田和人

  • Author:倉田和人
  • FC2ブログへようこそ!
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カレンダー
11 | 2008/12 | 01
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索