絵日記 日日平安 2008年12月
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モナ漏れ

 競馬の魅力は2種類ある。ひとつは当然「お金が儲かる」ときのバクチの魅力。もうひとつは、「スポーツ」として観戦する魅力である。
 
 天皇賞秋につづき、ダイワスカーレットの有馬記念は馬券抜きで感動的だった。本当に強い馬を見た感動とでもいおうか。ハイペースで、しかも潰しにきた有力馬をすべて振り落としてゴールする、往年のタップダンスシチーみたいな競馬。しかも牝馬。しかもアンカツ。これ以上の「ハマる」設定はなかなかない。
 対して馬券は、春天、秋天、JCとすべて「穴馬」として馬券を買っていたのに、有馬だけ切った14番人気の「モナちゃん」漏れ。まあ、こんな年だったってことだ。

 で、有馬の翌日の昨日は後輩TACOと野球仲間ヤマちゃんで大井の東京大賞典。TACO持参のアイリッシュウイスキーをロックで飲りながら冬空の下でやる競馬はなんとも気分がいい。
 メインは「馬体がキラキラしていた」とTACOがいったカネヒキリの勝利。確信を持って有り金すべて7000円を単勝1点に突っ込んだのはオトコだ! パドックではたまにこういう「キラキラ」している馬がいて、どうしても負ける気がしないと思うときちんと勝つ。まあ、TACOもようやくパドックの見方がわかったということだ。と、偉そうに書いておく。

 帰りは行きつけの沖縄料理店・山猫屋にて泡盛で乾杯。楽しく1年を締めた。

 さて、東野圭吾の『手紙』を読んだ。
 主人公が「犯罪者の家族であること」によって憂き目に遭う話なのでそういう描写がいろいろあるのだが、犯罪者の家族であることはそれほど他人や社会が重要視して差別の理由にすることなのだろうか。

 その人に触れた自らの「感覚」と、その人に関する「属性」、つまり肩書きや社会的立場、家族のことなどの外的要素、あなたはどちらを信じますか? ということである。僕自身は自分の感覚しか信じないが、たしかに差別とはそういった「属性」から判断されるものだ。
 それにしても、たとえば仲良くしている身近な人の家族が人を殺したとして、それだけの理由でその人から離れていったり差別したりするのなら、それは自分のほうが異常で愚かな人間だと思ったほうがいい。そして、フィクションとはいえ、そういう人しか出てこないこの小説は、どんなにおもしろくても「どうしようもない」小説である。
 これはミステリー作家の想像力の限界のような気がする。仕掛けが優先でどうしても「複雑な」人間の心情の機微がきちんと描けない。というか、描いたらおもしろくならない。だが、こういう一面的な人間の見方をする小説は、書いていて楽しいのだろうか。
[ 2008/12/30 20:55 ] 日記 | TB(0) | CM(0)
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