絵日記 日日平安 2008年09月
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たえちゃん

 「たえちゃん」は或る地方の春歌をもとに作られた歌で、その歌詞がレコード倫理委員会のコードに引っ掛かり、急遽「モザイク音」をかぶせて「伏せ字」になった。それでも放送禁止に。なぜなら、失恋して自殺した女子高生の実名や学校名が歌われていたからだ。
 で、その歌の「無修正版」が数年前の某アンソロジーアルバムに収録された。そして……。

 といきなり書き出しても何のことかさっぱりわからないだろうが、この「たえちゃん」を作ったバンドは実は本当にたくさんの「規格外」で「実験的」で「前代未聞」のことをやっている。たとえば、

・3分の曲を3分で作った
・イントロが1分も続く曲をシングルカット
・アルバム(日本のフォークロック)内で、10分近い組曲を多数発表
・ドレミファソラシド♪の音階の曲でオリコン1位獲得
・全曲ファルセット(裏声)のみの曲をシングルカット

 とまあ、思いつくだけでいろいろあるが、それら一つひとつが高校時代の僕には衝撃的だった。

 というわけで、これ以上誉めても手前ミソになるだけ(コアなファンとしては)なので答えを書くが、上記の「ドレミファソラシド♪」は「心の旅」という曲である(ド~ドドレミソラシドシ~、ファを抜いて「あ~だから今夜だけは~」)。

 そのチューリップが今月、70年代の未発表の音源をライヴ・ボックス「LIVE ACT TULIP 1973-1979」として発売したのだが(これはあまりにコアなのでマニア向き。初心者にはもっと初心者向きの良いソフトがある)、そのなかに無修正版の「たえちゃん」のライブが収録されたのである(やっと最初の話とつながった)。

 この「たえちゃん」がすごい。4ヶ所の「伏せ字」箇所はもちろん(女の子のいた福岡の高校名、女の子の名前、あとは2ヶ所の淫語)そのまま歌っており、さらに驚くのはその「淫語」のエンディングから、日本の象徴といえる「あの曲」のストリングスに続く部分だ。過激だ。あの言葉のあとにあの曲とは……。なんとも尖りまくっている。そんな表現であった。危なくてここに書けないのが惜しい。

 思えば中学時代の友だちと「たえちゃん」の伏せ字部分にドキドキして歌いまくった(歌詞が聞こえないのでホントは歌えないのだが)記憶がある。隠された「尖った表現」に心が高鳴ったんだと思う。
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[ 2008/09/30 14:27 ] 音楽 | TB(0) | CM(2)
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