日日平安
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「タップダンスシチー 名馬への覚醒」(DVD)
 やんごとなき事情で先週末は中国、今週末は沖縄と連続でいってきた。内容が内容なので、旅情などのカケラもない。で、持っていたパソコンになぜか入りっぱなしになっていたDVDがこれ。昨年引退した馬、タップダンスシチーの軌跡。
 北京の高級ホテルにはなぜかDVDと薄型液晶テレビがあったので、連夜、ワインを飲みながら大画面で鑑賞。沖縄のリゾートホテルでも、ツインに一人であまりに寂しく、しょうがないのでワインを飲みながらパソコンで鑑賞。何しにいったのかよくわからない。

 しかし競馬のファンというのは、同じレースを何回みても飽きないもので、タップの勝ったジャパンカップと宝塚記念は都合10回くらいはみてしまった。この2週間で。フーッ。
ぎっくり腰で読んだ本 -好日読書 vol.3-
 先日、私(=読書一郎)は、外出先でぎっくり腰になりました。
 何とか帰宅し、ベッドに横になったら、驚いたことにまったく動けないのです。寝返りするのも痛い。歩くのはおろか、立つことさえできない。トイレにも行けず、妻にシビン(「モ・レーヌ」というフランス語風の商品名でした)を買ってきてもらったくらいです。
 丸二日寝ていたのですが、風邪などと違い、頭と上半身は元気なので、本がたくさん読めました。寝ながら手の届くところにある本しか読めないので、平時なら連続しては読まない本を読んだように思います。

『新訳 シャーロック・ホームズの冒険』(光文社文庫)
 評価=A
 全部通して読むのは中学以来か?やっぱり面白いですね。シャーロキアンの方の新訳で、わかりやすく、品がある名訳。続きも買うと思う。

『リア王』(光文社古典新訳文庫)
 評価=B
 古典新訳文庫というのをまとめ買いしており、手元にあった。
 期待して読んだが「まあまあ」という印象。シェイクスピアは時代が違いすぎてわかりやすく訳しようがないのかも、という気もする。

『マダム・エドワルダ/目玉の話』(光文社古典新訳文庫)
 評価=B
 バタイユ『眼球譚』の新訳。観念的でHな小説。
 こういうのを読んで「性とは」「背徳とは」などとわけ知り顔に言う人は、フランス書院文庫を熟読するべきだとと思う。

『バブルの肖像』(アスペクト)
 評価=A
 『TOKYO STYLE』『珍日本紀行』の都築さんが、バブル遺跡を訪ねる。「ジュリアナ東京」「1億円の金塊」「ティファニーのオープンハート」「イ・アイ・イ」「NTT株」「E電」「シーガイア」など、懐かしいアイテムが続々登場。

『江戸の思考空間』(青土社)
 評価=A
 著者はイギリス人の日本研究家。「のぞきからくり」「シャボン」「熱気球」など、江戸時代に長崎経由で入ってきた舶来風俗をカタログ式に紹介。結構おもしろい。

『怪盗グリフィン絶体絶命』(講談社ミステリーランド)
 評価=B
 法月綸太郎の最新作。「怪盗ニック」のような話。ちょっと筋をひねりすぎのような気がする。

腰が痛いのを除けば、こういう生活も悪くないかもしれません。(読書一郎)
渡辺俊介『アンダースロー論』(光文社新書) -好日読書vol.2-
 WBCでも活躍した、千葉ロッテ・渡辺俊介の語る投球論。
 渡辺投手は「WBCで投げたとき、スタンドから笑いが起きた」というほど球が遅く、コントロールもよくない。
 それでも打たれない秘密は「アンダースロー」という投げ方にあるようです。ボールのリリースを見えづらくする。同じフォームで緩急の差をつける。曲がらないカーブが案外打たれない・・
 これまで、川口和久『投球論』、二宮清純『最強のプロ野球論』などを愛読してきましたが、それらで語られるのとはまったく違う投手像−打者を「抑える」のではなく「かわす」という感じ−に、読んでいて新鮮な驚きがあります。
 松坂大輔や藤川球児を「弁慶型」とすれば、渡辺俊介は「牛若型」でしょうか。
 先発三日前から一歩も外に出ず集中力を高めていく、などというエピソードや、ものすごく微妙な感覚が語られる投球フォームの話からは、アスリートというよりは「芸術家」という印象さえ受けます。
「サッカーより野球だ!」というみなさん、ぜひ読んでみてください。(読書一郎)
『向田邦子の恋文』(向田和子)
 縁あってこの本を読んだ。驚いた。「たった五通のこの手紙を読んだだけで、向田邦子という女性が命がけで全身を傾けた恋が、鮮やかに読者の体の中に浮かび上がる」とは太田光が書いた新潮文庫の解説文の出だしだが、この恋の壮絶さが柔らかな手紙の中に浮き彫りになり、太田光のいう(心ではなく)「体の中に」浮かび上がる感覚になる。

 この本について何か書いても太田光の解説文にはかなわないのであまり書かないが、生きようとする人の、人間の生のなんともいえない、美しい弱みとでもいおうか、そんなものを感じてしまう。
『憲法九条を世界遺産に』(太田光・中沢新一/集英社新書)
 九月が超多忙でにまったくブログを書いてなかった。先週メインのカンファーベストとマイネルスケルツィの三連複21,950円もいつもなら当然取っていたはずなのに、馬券すら買えない。寂しい生活。

 で、この本、とりあえずメチャ売れているので、紹介だけ。素晴らしい対談本である。憲法九条についてこのように「中翼」(ナカヨク。左翼でも右翼でもない、喜納昌吉の造語)的にとらえた本は他にない。それは太田光の思いかもしれないが、これはよく論じられていると思う。必読。
 忙しくて眠いので以上。
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