絵日記 日日平安 2005年10月06日
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『レヴィ=ストロース講義』

『レヴィ=ストロース講義』(初版1988年3月・平凡社ライブラリー初版2005年7月)
 構造主義の旗手、20世紀の知の巨人でありかつ、ジーンズの発明者(ウソ、というか、どれくらいの人がこのギャグをわかるのか)であるレヴィ=ストロースが1986年に来日したときの講演録がこの本である。はっきりいってあっという間に読んでしまった。それくらいおもしろい。
 というかじつにアクチュアル。学問とはこれくらい実際の社会、人間と密接であってほしいものだ。講演のタイトルは「現代世界の諸問題に人類学はいかに答えるか」。
 例えば、先日、「死後の夫の冷凍精液で生まれた子供は認知できない」という判決がでてたぶん議論百出なのだろうが、これに対してどう考えるべきかを人類学はさまざまな事例を挙げて助言してくれる。未開社会などの「異なった社会に光を照らして、私たち自身の社会で生まれつつある慣習について考える」のが大事なポイントなのである。
 おもしろいのが、未開社会の集団はある程度人口が増えると分裂して、人口を増やさないようにしているというところだ。例えば病気のウイルスが存続するには、多くの人数を循環しなければならない。小集団ならウイルスは自然に除去される。エイズは熱帯アフリカで数千年前から土着の住民人口と均衡して存在していたのだが、規模の大きい社会に導入された瞬間、重大な脅威になったという部分だ。
 ともかく、これはいまだからこそ必読の書である。『悲しき熱帯』も『野生の思考』も読まねばならぬ。
 ちなみにレヴィ=ストロース、96歳でまだ元気らしい。それがいちばん驚いた。リーバイ・ストラウスとは別人。しつこいか。
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[ 2005/10/06 00:07 ] | TB(0) | CM(0)
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